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入局のご案内Information

医局長挨拶

当医局は300名近い同門会会員を擁し、当大学では最大級の規模を誇る医局です。労災病院はその成り立ちから労働災害を治療する整形外科が発展し、今も多くの医師を配しているため当科にも全国の労災病院から求人があります。また、高齢化の進行に伴い運動器疾患の手術件数は年々増加していることから、北九州医療圏を中心に存在する関連病院からの求人が絶えることがありません。このような状況から若手医師の入局を歓迎しており、医学生や研修医の皆さんに整形外科と当医局の魅力をお伝えすることと、若手医師の教育に力を入れています。当医局は産業医科大学若松病院にあるスポーツ関節鏡班も含め診療班間の垣根がなく、若手医師から先輩へ相談しやすい雰囲気です。女性医師の出産育児にも最大限の配慮を行っており、ご心配な点があれば当医局の女性医師がご相談に乗ることもできます。また、他大学卒業の先生も多く入局されており、ご希望に応じて面談や見学を随時受け入れております。まだ入局するか迷っている段階でも気軽に遊びに来て頂きたいと思っていますのでいつでもご連絡下さい。

藤谷 晃亮

専門修練スケジュール

卒業後
3〜6年目

上肢・手外科グループ、下肢・人工関節グループ、脊椎・脊髄外科グループ、スポーツ・関節鏡グループ、四肢外傷センター(救急科)に大きく分かれて診療しています。卒業3年目〜6年目のうち約2年間を大学で研修します。研修期間中にこれら5グループを順にローテーションし、整形外科generalistを目指します。それ以外の2年間は関連病院で研修し、手術手技の獲得などを目標とします。

卒業後
7年目以降

卒後7年目以降は興味を持った診療グループでのより専門性の高いアドバンス研修コースが可能です。その分野を得意とする労災病院や関連施設へ派遣し、専門的知識と技術の獲得を目指します。

より専門性の高いアドバンスコース

手外科・上肢班
7年目 8年目 9年目 10年目 11年目
新潟労災病院 産業医 産業医科大学
手外科・上肢班
脊椎脊髄外科班
7年目 8年目 9年目 10年目 11年目
産業医 長崎労災病院 産業医科大学
脊椎脊髄外科班
人工関節・下肢班
7年目 8年目 9年目 10年目 11年目
東北労災病院 産業医 産業医科大学
人工関節・下肢班

認定医・専門医の取得が可能です

  • ・日本整形外科学会認定整形外科専門医
  • ・労働衛生コンサルタント
  • ・日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
  • ・日本手の外科学会専門医
  • ・日本整形外科学会認定リウマチ医
  • ・日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄外科指導医
  • ・日本整形外科学会認定スポーツ医
  • ・日本リウマチ学会専門医 など
  • ・労働衛生コンサルタント

修練スケジュールのゴールは、腰痛、関節痛、歩行障害、四肢のしびれ、痛みなどの症状から的確に病態を診断する能力を身につけること、また、骨折、関節脱臼、先天性疾患、変形性関節症、椎間板ヘルニアを含む脊椎疾患、骨粗鬆症性疾患などの基本的筋骨格系疾患・病態に対応できる知識・診断・治療能力と手術技術を習得することです。

整形外科クルズス

H28年より毎年4月初旬に「春の整形外科クルズス週間」という教育セミナーを開催しています。後期研修医を対象とした整形外科の系統的講義、実技修練を行う教育期間で、2週間にわたって集中的に講義・実技訓練を受けるイベントです。

先輩からのメッセージMessage

Message01

「治療の成果が目に見える」患者のQOLに直結するやりがい

学内講師 山中 芳亮 2004年入局

「小さい頃に骨折をして、そのときの先生がすごく優しかったので整形外科医を目指しました」と…言いたいところですが、幸いにもこれまで大きな怪我をしたこともなく、あまり整形外科とは縁がありませんでした。それでも整形外科医になったのは「治療の成果が目に見える」というやりがいがあるからです。自分の手術で歩けなかった人が歩けるようになる、手が使えなかった人が使えるようになるとやりがいを感じます。運動機能の低下は肉体的にも精神的にも苦しいものです。夫婦で散歩がしたい、長男夫婦と旅行したいなど、生きていく上で大切な希望を実現することができるのは、整形外科の一番の醍醐味だと思います。

私自身は産業医科大学を卒業後、2004年に入局しました。その後は神戸医療センターで研修医として2年間勤務、3~6年目は関連病院で研修、そして7~8年目は都内で産業医を経験しました。最初の6年間、整形外科医としての基礎を築く時期に、同門の先生方からさまざまなことを学べたのは、非常に有意義な時間でした。もともと産業医科大学整形外科を選んだ理由は、学内で最も同門の先生が多い科であり、北九州をはじめ全国の病院に先輩方がおられるため、関連病院で十分な教育を受けることができると考えたからです。

また産業医としての2年間も、臨床医とは異なる世界にふれた貴重な経験でした。臨床医だけをやっていると、一般の企業の仕組みや内情を知る機会はまずありません。一社員として臨床医とは違う新しい経験をすることで、その後の医者としての考え方にも大きな影響がありました。この産業医経験も、産業医科大学の大きな強みだと思います。

研修医、学部学生の方へのメッセージ
整形外科には’subspeciality’として、脊椎外科、関節外科、手外科、外傷、スポーツ整形、関節リウマチ、小児整形など自分のキャリアを形成していく上で多くの選択肢が用意されています。そのため、みなさまが将来やりたい分野が必ず見つかります。また、世間の需要が多いのも整形外科の特徴です。外傷は病気ではないため、いくら医学が進歩してもなくなりません。
興味のある方はぜひ一度見学に来てください。産業医科大学整形外科教室は、元気で明るい人ばかりで楽しいです。手術は一人ではできないのでチームが必要です。困った時は親身になって助けてくれて、手術がうまくいったときにみんなで喜ぶ。そんなチームワークが自然と根付いている環境です。

Message02

合併症や稀な疾患など、高度な医療を経験できる

修練医 後藤 靖史 2019年入局

もともと大学入学時から整形外科に興味があり、5年生以降は積極的に医局説明会に参加しました。その中で、多くの先生方と実際にお話しさせていただき、整形外科の面白さについて教わり、ますます興味を惹かれました。医局全体もとても明るい雰囲気で、ここで勉強したいという想いが高まり、入局を決めました。
産業医科大学を卒業後は、福岡新水巻病院で2年間の初期研修を行いました。計17か月の必須期間に加え、選択期間7か月のうち5か月を整形外科でローテーションを行いました。その後、3年目に整形外科医として大学病院に戻り、1年間は各専門分野(スポーツ班・脊椎班・上肢班)のローテーション。はじめは右も左も分かれないような状態でしたが、上級医の先生方が、整形外科医として必要な知識、手技はもちろんのこと、カンファでのより良いプレゼンテーションの方法や論文の読み方についても、丁寧に指導してくれました。さらに症例によっては実際に手術の執刀もさせていただくことができました。

近年は高齢化の影響もあり、一般的な市中病院の整形外科では高齢者の骨折(橈骨遠位端骨折や大腿骨近位部骨折等含めた各種骨折)の手術加療が中心となっている印象です。その一方で、産業医科大学では各専門に特化した医療が行われており、他の病院では経験できない稀な疾患の手術加療や、多くの合併症を抱えた症例の手術加療など、より高度な医療を経験できます。
私は今後、大学病院での残りの専門分野(人工関節班、救急班)のローテーションに加え、大学病院外でのローテーションも予定しています。まだまだ自分の未熟さを痛感していますが、今後も整形外科医としてたくさんの経験を積んでいきたいと思っています。

研修医、学部学生の方へのメッセージ
整形外科に限らず、医師として働くうえで重要なのは、自分自身の元気な心と体であると思っています。私自身も休日はドライブが外食を楽しみ、気分をリフレッシュして、健康管理に気を使っています。そして、楽しいときも辛いときも互いに支え合えるような同期、先輩、後輩に見つけることも大切!まずは自分の興味に合った診療科を選択して、多くの仲間に出会えるよう頑張ってください。
整形外科には、明るく元気で優しい先生がたくさんいます。整形外科に興味がある方も、そうでない方もまずは医局説明会等に参加していただき、この魅力を知っていただければと思います。ぜひ一緒に整形外科を盛り上げていきましょう。

Message03

先生方とのあたたかい絆が、学びをもっと深くする

修練指導医 鍋島 貴行 2014年入局

産業医科大学の整形外科の魅力は、先生たちとのつながりが強いことだと思います。もともと私が入局を考えたのも、当時入部していたバスケ部の先輩から誘われたことがきっかけです。部活動では、足関節の捻挫や靭帯損傷、肩関節の亜脱臼など怪我も絶えず、その度に整形外科にお世話になっていました。当時から、バスケ部の先輩以外の先生方も気さくに話しかけてくれて、コロナ前までは食事会に呼ばれることも多く、楽しい時間を過ごしました。
入局後は和白病院で2年間研修を行い、3年目で産業医科大学の整形外科に戻ってきました。知識も技術も未熟な若手時代に、相談しやすい先輩方が各分野にいることは心強かったです。現在は大学院に入学して骨代謝の研究を行なっていますが、数年前まで研究にまったく興味がなかった私が、今では充実した大学院生ライフを送っているのも、研究の魅力について教えてくれた先輩たちのおかげです。

産業医科大学の整形外科は、以前から骨代謝の分野に力を入れており、骨粗鬆症の研究・治療に強いです。実は私も整形外科になりたての頃は、この重要性に目を向けていなかったのですが、学ぶにつれて「骨折を治療するだけでなく、予防する」ということを実践できるようになってきました。特に最近は高齢者社会で骨粗鬆症の患者様が増えています。その治療オプション(ビスホスホネート製剤、PTH製剤、抗RANKL抗体、抗スクレロスチン製剤など)も増えていますが、活用するには骨代謝の基礎知識が必要で、独学では難しい領域です。
また整形外科は「手の外科」「人工関節」「脊椎」「外傷」など細かく専門が分かれていますが、通常の外来の患者さんからは様々な部位の症状の訴えがあり、全ての分野について一定量の知識を持っていなければなりません。難しいことですが、だからこそ大きなやりがいも感じられます。

研修医、学部学生の方へのメッセージ
私が学生の頃は、整形外科といえば1にも2にも手術というイメージがありましたが、最近では「整形内科」と言われ、骨粗鬆症の治療や、外来でエコーを用いた診断・治療など決して手術だけではありません。「手術にずっと入ることが不安」と感じている方も活躍できますし、もちろん手術に積極的に取り組みたい方も大歓迎です。
整形外科は全身の運動器を扱うので、覚えることも沢山ありますが、その分やりがいも大きいと思います。今後はさらに高齢化社会となり、高齢労働者の数も増加し、整形外科のニーズも益々増えていきます。是非私たちと一緒に働きましょう。

専門医養成プログラム及び専門医募集Program

随時入局を受け付けております。他大学出身、当大学卒業生にかかわらず、当医局への見学や入局を検討されている先生は、メールもしくは電話にてお気軽にご連絡ください。また、入局説明会の開催も検討しております。詳細はホームページトップのお知らせで告知させて頂きます。

募集要項

募集予定人員
各診療科にて応相談
勤務開始時期
随時
勤務期間
1年毎の更新
応募資格
医師臨床研修修了者(修了見込者を含む)
身分
専修医(非常勤職員)
給与・手当など
総額 月約30万円(以下の諸手当含む) +外勤手当
宿日直手当(20,000円/1回)、通勤手当 ※平日週1回外勤あり
保険
社会保険等あり
(日本私立学校振興・共済事業団)
宿舎
あり

応募

応募書類
応募先
産業医科大学整形外科 医局
〒807-8555 福岡県北九州市八幡西区医生ヶ丘1ー1
FAX: 093-692-0184