専門研修プログラムProfessional training program
産業医科大学整形外科専門医研修の理念と使命
- 整形外科専門医は、国民の皆様に質の高い運動器医療を提供することが求められます。このため、整形外科専門医制度は、医師として必要な臨床能力および運動器の健全な発育と健康維持に貢献する医師を育成するための制度です。
- 産業医科大学整形外科学教室は、人間愛に徹した優れた整形外科医を育成し、地域医療に貢献するとともに、世界に向けて新しい知見を発信することによって、整形外科学の発展に貢献することを理念としています。
- 整形外科専門医は、早期診断、保存的および手術的治療ならびにリハビリテーション治療などを実行できる能力を備え、最新の知識と技術に基づいた最良の治療を提供する使命があります。
産業医科大学整形外科専門研修プログラムの目標・特徴・成果
産業医科大学整形外科は、人の痛みがわかる整形外科医地域から信頼される医療、高度な専門性が要求される医療、難治疾患に挑戦する医療を提供することを目指しています。
産業医科大学創立35周年となり、整形外科同門会員数は250名を超え、大学病院と約50関連病院(うち労災病院9)および開業診療所と密に連携をとり、運動器・運動機能に関わる全ての疾患を対象に北九州を中心として精力的に地域医療に専心しています。研究活動においても、臨床研究だけでなく、最先端の基礎研究を国内外に発表しています。このような大学病院と関連医療施設ネットワークの中で後期研修をうけることにより、一般外傷、変形性関節症、脊椎・脊髄病、手の疾患、スポーツ疾患、代謝性疾患、先天性疾患、骨軟部腫瘍などの広範な疾患領域の診断と治療実践技術を漏れなく体得することができ、患者様のニーズに応えるため的確な医療を提供できる整形外科医になることができます。
北九州を中心とした地域の病院に関連病院を数多く有し、病診連携などを行い地域医療に貢献しています。北九州市出身で地元に就職したい方には最適な選択と思います。また全国各地(北海道、東北地方、関東地方、近畿地方、四国・中国地方)に手術症例の多い関連病院(主に労災病院)が数多くあり、北九州市周辺ばかりでなく全国各地で他大学出身の医師と交流をもちながら、学閥を超えた幅広い修練が可能です。さらに、Jリーグ(大分トリニータ、ギラヴァンツ北九州)やラグビートップリーグ、バスケットボールBJリーグを含むプロスポーツチームから社会人野球や大学、高校生のチームに、チームドクターを派遣しており、スポーツ現場でトレーナーと連携をとりながら、実践医療を修得することができます。
産業医科大学整形外科研修プログラムを終了した専攻医は、あらゆる運動器に関する科学的知識と高い社会的倫理観を備え、さらに進歩する医学の新しい知識と技能を習得できるような幅広い基本的な臨床能力が身についた整形外科医になることができます。研修プログラム終了後の進路としては、大きく分けて大学院に進学するコースと直接サブスペシャリティ領域の研修に進むコースがあります。大学院へ進学する場合は、整形外科だけでなく関連する大学院講座にも入学し基礎研究をすることができます。直接サブスペシャリティ領域の研修に進む場合は、希望の領域の専門班に所属し、産業医科大学整形外科および連携施設において専門領域の研修を行います。
研修方法
基本方針
整形外科専門研修プログラム整備基準付属解説資料3「整形外科専門研修カリキュラム」に沿って、産業医科大学(基幹施設)および連携施設群において研修を行います。専門知識習得の年次毎の到達目標と専門技能修得の年次毎の到達目標は、整形外科専門研修プログラム整備基準付属解説資料1「専門知識と習得の年次毎の到達目標」、資料2「専門技能習得の年次毎の到達目標」を参照してください。
研修実績の記録と評価には、日本整形外科学会整形外科専門医管理システムを用います。専攻医は、各研修領域終了時および研修施設異動時に日本整形外科学会が作成したカリキュラム成績表の自己評価欄に行動目標毎の自己評価を行います。また、指導医評価表で指導体制、研修環境に対する評価を行います。指導医は、専攻医が行動目標の自己評価を終えた後にカリキュラム成績表の指導医評価欄に専攻医の行動目標の達成度を評価します。また、指導医は抄読会やカンファレンスの際に専攻医に対して教育的な建設的フィードバックを行います。
研修実績と評価をもとに、専門研修終了判定を行います。判定基準【4.6修了要件】に定める通りです。
このプログラムおよび専門研修プログラム委員会サイトビジットを含む第3者の評価・指導を受けます。また、その際に研修プログラム統括責任者、研修連携施設指導管理責任者、指導医ならびに専攻医は真摯に対応いたします。
研修計画
整形外科専門研修は1ヶ月の研修を1単位とする単位制をとり、全カリキュラムを脊椎、上肢・手、下肢、外傷、リウマチ、リハビリテーション、スポーツ、地域連携、小児、腫瘍の10の研修領域に分割し、専攻医が基幹病院および連携病院をローテーションすることで、それぞれの領域で定められた習得単位数以上を修得し、4年間で45単位を修得するプロセスで研修します。
専門知識の習得計画
専攻医は、専門知識を整形外科専門研修プログラム整備基準付属解説資料3「整形外科専門研修カリキュラム」に沿って研修し、知識習得状況を1年ごとに評価します(自己評価および指導医評価)。専門研修プログラム管理委員会による専攻医面接を年1回行い、知識習得に関する目標設定・取得単位調整・指導を行います。
専門技能の習得計画
専攻医は、専門技能を整形外科専門研修プログラム整備基準付属解説資料3「整形外科専門研修カリキュラム」に沿って研修し、技能習得状況を1年ごとに評価します(自己評価および指導医評価)。専門研修プログラム管理委員会による専攻医面接を年1回行い、技能習得に関する目標設定・取得単位調整・指導を行います。
経験目標
経験すべき疾患・病態・診察・検査・手術は、整形外科専門研修プログラム整備基準付属解説資料3「整形外科専門研修カリキュラム」に明示された症例数を産業医科大学病院および連携施設で偏りがないように経験することができます。また、日本整形外科学会や関連学会が認定する教育講演受講、日本整形外科学会が作成するe-LearningやTeaching fileなどを活用して、より広く、より深く学習することができます。
1年に1回症例数を確認し、4年間で経験できるように調整します。
プログラム全体と各施設によるカンファレンス
各研修施設の研修員会の計画の下、症例検討・抄読会はすべての施設で行います。プログラム全体の症例検討は、年3回行います。また、専攻医の知識・技能習得のためのボーンモデルを使用したセミナー等を開催します。
他科とのチーム医療は重要であり、垣根のない院内連携を推進するために関連診療科とは、境界領域研究会を年2回行います。
リサーチマインドの養成および学術活動に関する具体的目標とその指導体制
月1回開催されている大学院のカンファレンスに積極的に参加することを薦めます。
専攻医が学会発表年1回以上、また論文執筆を研修期間中1編以上行えるように指導します。専門研修プログラム管理委員会は全専攻医の学会発表数および論文執筆数を年1回集計し、面接時に指導・助言します。
発表時に必要な文献等は医局で検索可能で、ダウンロードもしくは取り寄せることができます。主要雑誌も医局にそろえています。また、学会や研究会にも積極的に参加し、知識を深めます。
コアコンピテンシーの研修計画(医療倫理、医療安全、院内感染等)
整形外科専門医としての臨床能力には、専門的知識・技能だけでなく、医師としての基本的診療能力が重要です。どの領域から研修を開始しても基本的診療能力が身につくように指導し、さらに専攻医評価表を用いてフィードバックをすることによって基本的診療能力を早期に獲得させます。産業医科大学病院および各研修施設の医療倫理・医療安全講習会、感染症対策講習会に参加し、その参加状況を年1回、専門研修プログラム委員会に報告します。
地域医療に関する研修計画
整形外科専門医制度は、地域の整形外科医療を守ることを念頭に置いています。地域医療研修病院における外来診療および二次救急医療に従事し、主として一般整形外科外傷の診断、治療、手術に関する研修を行います。また、地域医療研修病院における周囲医療機関との病診連携を経験・習得します。本プログラムの研修施設群は、医師不足である北九州市近郊病院、他県の労災病院、基幹病院等を含みます。
すべての専攻医は北九州市近郊病院、他県の労災病院に3ヶ月以上勤務します。すべての研修施設には指導医が勤務しており、指導体制は十分ですが、集学的治療が必要な症例の場合は大学病院がバックアップできる体制になっています。
サブスペシャルティ領域との連続性について
整形外科サブスペシャルティ領域として、日本脊椎脊髄病学会指導医、日本リウマチ学会専門医、日本手外科学会専門医があります。本プログラムの産業医科大学病院および連携施設にはこれらの指導医、専門医がいる施設が複数あり、研修期間中にこれらのサブスペシャルティ領域の研修を行うことができ、専攻医のサブスペシャルティ領域の専門研修や学術活動を支援します。また、本学の特徴として、希望者は産業医学基本講座を受講し、日本医師会認定産業医の資格を取得可能です。将来、産業医として勤務することもできます。
研修およびプログラムの評価方法
専攻医の評価時期と方法
専攻医および指導医は研究記録による研修実績評価を1年に1回行い(3月)専門研修プログラム管理委員会に提出します。他職種を含めた産業医科大学病院および各研修施設での研修評価を各施設終了時に行います。
専攻医は研修プログラムの取得単位、学会発表・論文執筆数、教育研修講演受講状況を年度末に専門研修プログラム管理委員会に提出し、専門研修プログラム管理委員会で評価します。
上記の総評を専門研修プログラム管理委員会で年1回年度末に評価します。
専門研修プログラム管理委員会の運営計画
専門研修プログラム管理委員会は専門研修プログラム統括責任者を委員長とし、専門研修副プログラム委員長、各連携施設の専門研修指導責任者を委員とします。年2回の定期委員会(12、3月)を開催します。3月に専攻医4年次の修了判定委員会を行います。必要時に臨時委員会を開催します。
プログラムとしてのFD(Faculty development)の計画
指導医は、整形外科専門研修プログラム整備基準付属解説資料12「整形外科指導医マニュアル」に従って専攻医を指導します。
日本整形外科学会主催の指導医講習会へ参加し、その参加状況を年1回専門研修プログラム管理委員会に報告します。
専門研修プログラムの改善方法
専門研修プログラム管理委員会で年1回検討し、必要に応じてプログラム改定を行います。
専攻医の就業環境の整備機能
産業医科大学病院や各研修施設の病院規定によりますが、労働環境、労働安全、勤務条件等へ以下に示す配慮をします。
- 研修施設の責任者は専攻医のために適切な労働環境の整備に努めます。
- 研修施設の責任者は専攻医の心身の健康維持に配慮します。
- 過剰な時間外勤務を命じないようにします。
- 施設の給与体系を明示します。
専攻医の勤務時間、休日、当直、給与などの勤務条件については、労働基準法を遵守し、各施設の労使協定に従います。
専門研修プログラム管理委員会は、専攻医に対するアンケートと面接で各施設の就業環境を調査します。就業環境に改善が必要であると判断した場合には、当該施設の施設長、専門研修指導責任者に文書で通達します。
整形外科研修の休止、中断、プログラム外研修の条件
傷病、妊娠、出産、育児、その他やむを得ない理由がある場合の休止期間は合計6ヶ月以内とします。限度を超えた時は、原則として少なくとも不足期間を追加履修することになります。疾病の場合は診断書の、妊娠・出産の場合はそれを証明するものの添付が必要です。留学、診療実績のない大学院の期間は研修期間に組みいれることはできません。また、研修の休止期間が6ヶ月を超えた場合には、専門医取得のための専門医試験受験が1年間遅れる場合もあります。専門研修プログラムの移動に関しては、移動前・後のプログラム統括責任者および整形外科領域の研修委員会の同意が必要です。
修了要件
- 各取得すべき領域分野に求められている必要単位を全て満たしている。
- 行動目標のすべての必修項目について目標を達成している。
- 臨床医として十分な適性が備わっている。
- 研修期間中に日本整形外科学会が主催または認定する教育研修会を受講し、
所定の手続きにより30単位修得している。 - 1回以上の学会発表、また筆頭著者として1編以上論文がある。
以上の修了認定基準をもとに、
専攻研修4年目の3月に専門研修プログラム委員会において修了判定を行う。
研修スケジュール、研修ローテーション、専門研修施設
産業医科大学病院では、整形外科専門研修プログラム整備基準付属解説資料3「整形外科専門研修プログラム」にあるすべての分野を研修することができます。北九州市の中核病院として、最新の設備と豊富な症例を経験しながら、専門分野ごとの症例検討や抄読会などにより専門的な知識・技能を指導します。
産業医科大学週間予定表
週間スケジュール | |||||
---|---|---|---|---|---|
分野 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
脊椎 | AM 手術 | AM 外来 | AM 総回診 | AM 手術 | AM 外来 |
PM 手術 | PM 外来 | PM 脊髄造影検査 |
PM 手術 | PM 外来 | |
症例検討会 | |||||
人工関節 | AM 手術 | AM 外来 | AM 総回診 | AM 手術 | AM 外来 |
症例検討会 | PM 外来 | PM 外来 | PM 手術 | PM 外来 | |
PM 手術 | |||||
手外科 | 症例検討会 | 抄読会 | |||
AM 手術 | AM 外来 | AM 総回診 | AM 手術 | AM 外来 | |
PM 手術 | PM 外来 | PM 外来 | PM 手術 | PM 外来 | |
外傷 | 症例検討会 | 抄読会 | |||
AM 手術 | AM 外来 | AM 総回診 | AM 外来 | AM 手術 | |
PM 手術 | PM 外来 | PM 外来 | PM 外来 | PM 手術 |
本プログラムの連携施設は、下表に示す通りです。いずれの連携施設にも指導医が常勤していますので、指導医のもと執刀した症例は主治医として担当することで、医師としての責任感や、患者さんやメディカルスタッフなどと良好な信頼関係を構築する能力も育んでいきます。指導医とそれぞれの施設の研修分野とローテーション表を示します。ローテーションはあくまでモデルであり、年々の状況により変更する場合があります。
施設名称 | 所在地 | 新患数 | 手術数 | 指導医数 | 研修可能領域 |
---|---|---|---|---|---|
産業医科大学病院 | 福岡県 | 3086 | 1177 | 8 | 1.2.3.4.5.6.7.8.9 |
健愛記念病院 | 福岡県 | 1356 | 278 | 3 | 1.2.3.4.5.6.7.9.10 |
戸畑共立病院 | 福岡県 | 1500 | 917 | 3 | 1.2.3.4.5.6.7.8.9 |
市立八幡病院 | 福岡県 | 836 | 428 | 2 | 2.3.4.6.7.9 |
産業医科大学若松病院 | 福岡県 | 2070 | 625 | 3 | 2.3.4.5.6.7.9 |
川嶌整形外科病院 | 大分県 | 10925 | 1243 | 2 | 2.3.4.6.9.10 |
長崎労災病院 | 長崎県 | 4500 | 2428 | 1 | 1.4.10 |
北海道せき損センター | 北海道 | 6096 | 810 | 1 | 3.4.9 |
北九州総合病院 | 福岡県 | 2200 | 1086 | 3 | 1.2.3.4.5.6.7.9.10 |
戸畑総合病院(旧牧山中央病院) | 福岡県 | 1000 | 198 | 3 | 2.3.4.5.6.7.9.10 |
芦屋中央病院 | 福岡県 | 1243 | 111 | 1 | 3.4.10 |
門司メディカルセンター | 福岡県 | 1329 | 364 | 1 | 3.9.10 |
福岡新水巻病院 | 福岡県 | 1373 | 867 | 2 | 2.3.4.6.7.9 |
香川労災病院 | 香川県 | 3499 | 1152 | 1 | 1.3.4 |
小波瀬病院 | 福岡県 | 2200 | 712 | 6 | 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10 |
直方病院 | 福岡県 | 1500 | 160 | 2 | 2.3.4.6.9.10 |
新小倉病院 | 福岡県 | 1088 | 180 | 4 | 2.3.4.5.6.7.9.10 |
新潟労災病院 | 新潟県 | 4112 | 1026 | 3 | 2.3.4.5.6.7.9.10 |
浜脇整形外科病院 | 広島県 | 2041 | 1895 | 2 | 1.2.3.7.9.10 |
研修分野
1.脊椎 2.上肢・手 3.下肢 4.外傷 5.リウマチ 6.スポーツ 7. 小児 8.腫瘍 9.リハビリ 10. 地域医療
コース | 1年目 | 2年目 | 3年目 | 4年目 |
---|---|---|---|---|
1 | 大学 | 直方/大学 | 健愛記念 | 門司メディカル |
2 | 北九州総合 | 健愛記念/大学 | 大学 | 長崎労災 |
3 | 戸畑共立 | 大学/芦屋中央 | 小波瀬 | 若松 |
4 | 大学 | 芦屋中央/若松 | 戸畑総合 | 戸畑共立 |
5 | 大学 | 香川労災 | 市立八幡 | 大学/小波瀬 |
6 | 大学 | 若松/直方 | 北海道せき損 | 北九州総合 |
7 | 大学 | 戸畑共立/若松 | 浜脇整形 | 新潟労災 |
8 | 長崎労災 | 新小倉 | 大学 | 北九州総合/大学 |
9 | 大学 | 川嶌整形 | 新水巻 | 大学/北九州総合 |
専門研修プログラムを支える体制
専門研修プログラムの管理運営体制
基幹施設である産業医科大学病院においては、指導管理責任者および指導医の協力により、また、専門研修連携施設においては指導者管理責任者および指導医の協力により、専攻医の評価ができる体制を整備しています。専門研修プログラムの管理には日本整形外科学会が作成した指導医評価表や専攻医評価表などを用いた双方向の評価システムにより、互いにフィードバックすることによって研修プログラムの改善を行います。
上記目的達成のために産業医科大学病院に専門研修プログラムと専攻医を統括的に管理する整形外科専門研修プログラム管理委員会を置きます。本研修プログラム群には、1名の整形外科専門研修プログラム統括責任者を置き、また、このプログラムが20名以上の専攻医を有することから副プログラム統括責任者を2名置き、副プログラム統括責任者はプログラム統括責任者を補佐します。
基幹施設の役割
基幹施設である産業医科大学病院は、専門研修プログラムを管理し、プログラムに参加する専攻医および連携施設を統括します。産業医科大学病院は、専攻医が整形外科の幅広い研修領域を研修できるように研修環境を整備し、研修終了時に各領域の単位をすべて修得できるような専門研修施設群を構築します。
また、専門研修プログラム管理委員会を中心として、専攻医と連携施設を統括し、専門研修プログラム全体の管理を行います。
専門研修指導医
指導医は専門研修認定施設に勤務し、整形外科専門医の資格を1回以上更新し、なおかつ日本整形外科学会が開催する指導医講習会を5年に1回以上受講している整形外科専門医です。本研修プログラムの指導医は上記の基準を満たした専門医です。
プログラム管理委員会の役割と権限
- 整形外科研修プログラム管理委員会は、研修プログラムの作成や研修プログラム相互間の調整、専攻医の管理及び専攻医の採用・中断・終了の際の評価等を専門医研修の実地の統括管理を行います。
- 整形外科研修プログラム管理委員会は研修の評価及び認定において、必要に応じて指導医から各専攻医の研修進歩状況について情報提供をうけることにより、各専攻医の研修進歩状況を把握、評価し、終了基準に不足している部分についての研修が行えるよう、整形外科専門研修プログラム統括責任者や指導医に指導・助言する等、有効な研修が行われるように配慮します。
- 研修プログラム管理委員会は、専攻医が研修を継続することが困難であると認める場合には、当該専攻医がそれまでに受けた専門医研修に係る当該専攻医の評価を行い、管理者に対し、当該専攻医の専門医研修を中断することを勧告することができます。
- 研修プログラム管理委員会は、専攻医の研修期間の終了に際し、専門医研修に関する当該専攻医の評価を行い、管理者に対し当該専攻医の評価を報告します。
- 整形外科専門研修プログラム管理委員会の責任者である専門研修プログラム統括責任者が、整形外科専門研修プログラム管理委員会における評価に基づいて、専攻医の最終的な研修終了判定を行います。
- 産業医科大学病院の連携施設とともに研修施設群を形成します。産業医科大学病院に置かれたプログラム統括責任者は、統括的評価を行い、修了判定を行います。また、プログラムの改善を行います。
プログラム統括責任者の役割と権限
- 専門研修基幹施設である産業医科大学病院における研修プログラム管理委員会の責任者であり、プログラムの作成、運営、管理を担う。
- 専門研修プログラムの管理・遂行や専攻医の採用・修了判定につき最終責任を負う。